【60年代~90年代】洋楽ロックの歴史と年表まとめ![出来事,事件,ムーブメント]

2017年12月26日

【80年代】洋楽ロック年表

1980年 ジョン・レノン殺害、ボンゾ死去、AC/DC大ヒット

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ジョン・レノン殺害

 60年代の終りにビートルズが解散したように、70年代の終りにも衝撃的な事件によってロックの歴史が動くことになる。元ビートルズのジョン・レノンの殺害である。ビートルズ解散後、各メンバーはソロ活動を開始し、それぞれに商業的成功を手にしていた。とりわけジョンとポールは常に注目を浴び、60年代と同じようにロック界における最重要のアイコン。ジョンはこれから円熟期に入ろかという時の、まさかの事件であった。そして、ソロとして最も成功したポールも、自身のバンド「ウイングス」を数年後に解散することとなる。

天才ドラマーの相次ぐ死去

 ジョンの死去に前後して、ザ・フーのキース・ムーン、レッド・ツェッペリンのジョン・ボーナムというロック界の2大ドラマーと言っていいスターが死去した。彼らはバンドにとっての核であり、両バンドはこれがきっかけとなって早々と解散することとなる。

 ロック界では、歴史の節目で必ずと言っていいほど事件が起こる。80年代初頭に新時代を告げるようにMTVが開局し、映像による音楽文化により、ロック界は大きく変貌。それに伴う新たなスターも続々と登場する。

1981年 MTV開局

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MTVの開局

 80年代以降の音楽界を席巻するMTVは、ケーブルテレビの音楽専門チャンネルとしてスタートした。MTVがロック界をどのように変貌させたか? それは、今では当たり前になっている「PV(プロモーションビデオ)」「ミュージックビデオ」をロック界に導入したのである。映像によって音楽が持つ魅力をさらに大きく、そして楽曲そのものが持つ力を超えて、大衆にインパクトを与えることを可能にした。その結果、デビュー間もないバンドがいきなり大ヒットを飛ばしたり、これまででは考えられなかったレコードの売上を記録することになる。これは、21世紀でのインターネットやYoutubeによる音楽市場の変化と同じくらいのインパクトを持っていた。

1982年 ザ・フー解散/NWOBHM/マイケルとMTV時代

重要作品・出来事
  • イーグルス解散
  • 3月 アイアン・メイデン『魔力の刻印(ナンバー・オブ・ザ・ビースト)』(alb)発売。メタル史に残る傑作となる()
  • 4月  ザ・フーが解散を発表
  • 12月 マイケル・ジャクソン『スリラー』(alb)発売。空前の大ヒットを記録し、史上最も売れたアルバムとなる()
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マイケル・ジャクソン『スリラー』の衝撃

 MTVによって最も恩恵を受けた、いや、最もその魅力を大衆に伝えたのはマイケル・ジャクソンである。この年に発表したアルバムは、全盛期の作曲能力・表現力に加えて、ロック界のスタートの数々のタッグ、そしてストーリー性をもったミュージックビデオが組み合わさり、音楽史上最高の売上を記録する。その枚数は、現在までに全世界で1億枚を超えている。もちろん、1億の大台を突破したのはこの一作のみである。

NWOBHMの登場

 パンクの項で登場したニュー・ウェーブはその範囲が広い。当時の新しい音楽は全部ニュー・ウェーブとしていた感すらある。そんな中で、NWOBHM(ニュー・ウェーブ・オブ・ブリティッシュ・ヘヴィー・メタル)というジャンルが台頭する。その名の通り、イギリスのニュー・ウェーブブームの中で、ヘヴィ・メタルが一大勢力を獲得したというものだ。この流れは80年代のアメリカを含むヘヴィ・メタルへ大きな影響を与えることとなる。

 代表格のアイアン・メイデンは、英国風のギターサウンドを全面に押し出した、疾走感溢れる楽曲により、イギリス国内で瞬く間に人気を獲得する。それがアメリカへ渡り、一大メタルブームへとつながっていく。

1983年 メタルアメリカ進出

重要作品・出来事
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  • 5月  ザ・スミス(英)デビュー※「ハンド・イン・グローブ」(sgl)
  • 11月 Run-D.M.C.デビュー※「It’s Like That」(sgl)
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ヘヴィ・メタルの活況

 この年、以降のメタル界をリードするメタリカがデビューする。すでに英米では有名なメタルバンドが活躍しており、アメリカではヴァン・ヘイレン、イギリスではアイアン・メイデンが、それぞれ初期のメタル界で中心的な存在となっていた。

 また、ハード・ロック出身のバンド・アーティストも80年前後にメタルへの進出を果たしている。ブラック・サバスやレインボー、AC/DCも広義のメタルに分類される。60年代~70年代のハードロック・バンドが見直されるのもこの時期である。84年にはボン・ジョヴィもデビューし、いよいよメタル全盛期が幕を開ける。

1984年 ヒップ・ホップの登場

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1985年 ライブ・エイド開催

重要作品・出来事
  • 3月  USAフォー・アフリカウィ・アー・ザ・ワールド」(sgl)発売
  • 7月  ライブ・エイド(アフリカ難民支援チャリティーコンサート)開催。クイーンが歴史に残る圧倒的なパフォーマンスを見せつけ、今も伝説として語り継がれる(★)
  • 12月 ロジャーウォーターズがピンク・フロイド脱退。以降はデイヴィッド・ギルモア時代へ。
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ライブエイド開催

 20世紀最大のチャリティーコンサート「ライブエイド」。アフリカ難民救済のためのプロジェクト「USA・フォー・アフリカ」の延長線上で行われたイベントは、英米のメイン会場で総勢70名を超える古今東西のアーティストが集結し、世界中で生中継された。

 このイベントがロック界においてどんな意味を果たしたか? これだけの規模でなおかつ世界を巻き込んだイベントというのは、前例がなかった。そして、重要なのは解散したバンド等を含めて、新旧のアーティストがその実力を試し合ったという点だ。出演陣の中でベテラン勢としてポール・マッカートニー、ミック・ジャガー、ボブ・ディランなどがいる。

クイーンの伝説の名演

 アメリカ会場でのトリはボブ・ディラン。何故かストーンンズのキースとロンを引き連れ、フォークギターで歌った。何か飛び入り参加でちょろっと歌ったような雰囲気で、マイペースに出演を終えた。ミック・ジャガーは派手にアレンジした曲を歌い、ティナ・ターナーとのデュエットで会場を盛り上げる。時代に合わせて上手くやっている印象を受ける。

 一方、イギリス会場。ライブのために再結成したザ・フーは、まだまだ力が有り余っているところを見せ、後の再結成へとつながるパフォーマンスを見せる。ポールはトリを務め、いつもどおり安定したパフォーマンスを披露。全盛期を迎えようとしていたU2はさすがの演奏を見せ、ボノの積極的なマイクパフォーマンスもあって客席を湧かせた。しかし、イギリス会場の主役はクイーンであった。

 ライブエイドの中でぶっちぎりの一番、過去のロックのライブの中でも上位に位置づける圧倒的なパフォーマンスを見せ、クイーンとフレディーは伝説となった。当時のクイーンはバンドとしてはあまり上手くいっていなかったが、このライブをきっかけに復活することになる。

1986年 ロックとヒップ・ホップの出会い

重要作品・出来事
  • 3月  メタリカ『メタル・マスター』(alb)発売。メタルの金字塔となるアルバムに()
  • 7月  Run-D.M.C.がエアロスミスの「Walk This Way」をアレンジ・カバーしヒット。ラップ・ミュージックの浸透とエアロスミスの再ブレイクに一役買う。
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メタルとオルタナティブ・ロック

 90年代の音楽を伺うにあたって、アメリカではこの年に最高傑作の一つを完成させたメタリカ、イギリスでも同じく最高傑作を発表したザ・スミスがいる。メタルは90年代以降も当然存続するが、メインストリームではなくなる。その流れの中で、メタリカは音楽性を変化させて常にシーンの最前線に君臨することとなる。1987年にデビューするガンズ・アンド・ローゼズは、80年代メタルの最後の輝きと言ってもいい。他にも、同じくこの年に大ヒットしたボン・ジョヴィは、メタルの中でもわかりやすさをもって大衆性を得て、90年代をたくましく生きていく。

 一方、イギリス出身ではザ・スミス、アメリカ出身ではニューオーダーやR.E.M.といったオルタナ系のバンドは、90年代の英米の新たなロックに多大な影響を与えることとなる。MTVやメタルに押されながらも独自性を貫いたオルタナ系のアーティストは、それらの持つ派手さは無かったが、90年代への影響力からみると「メインストリーム」と言ってもいいかもしれない。U2は例外だ。彼らはデビューからヒットを連発しながらも評論家からも高い支持を受け、1987年に最高傑作を世に送り出す。兎にも角にも、この辺の動きを見ておくと、以降のロックの流れがわかりやすくなる。

1987年 ガンズデビュー

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1988年 

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1989年 ストーン・ローゼズ登場、エアロスミス再ブレイク

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イギリス史上最高のバンド「ストーン・ローゼズ」

 90年代を目前にして、ついにイギリスに新時代を告げるバンドが登場する。ストーン・ローゼズである。オリジナル・アルバムは2枚だけながら、史上最高とも表されるアルバムを有し、90年代のUKロック・アーティストはほぼ間違いなく彼らの影響を受けている。彼らの音楽はオルタナの流れを組むと同時に、当時のイギリスで流行っていたマッド・チェスターも関係する。ドラッグとダンスのカルチャーの中から生まれた音楽であり、ダンス・サイケと表現するのがいいだろう。そして何より、ローゼズは楽曲と巧みな演奏力・表現力によって、イギリスの若者を熱狂させた。

 マッドチェスターの波には英オルタナ系のニュー・オーダーも乗り、いよいよオルタナがシーンの前線へ登場し始める。そういう意味でも、ストーン・ローゼズの存在は非常に大きい。ちなみにこの年、アメリカではニルヴァーナもデビューしている。新時代到来の臭いがプンプンとする。