なぜドナルド・トランプが支持されるのか?

2016年5月15日

世の中笑わせたもん勝ち

金のつくり方は億万長者に聞け!~大富豪トランプの金持ち入門~

トピックス

 多くの人が洒落だと思っていたのに、あれよあれよという間に予備選挙を勝ち抜き、共和党の公認候補の座をほぼ手中にしたドナルド・トランプ。移民も同性愛者も異教徒もすべて差別し、民主党のヒラリー・クリントンも侮辱。TPPを無視して中国には高い関税を課すとか、日米安保条約は不公平だとか、他国にも言いたい放題。言動はすべて無茶苦茶なのに、なぜか人々は惹きつけられてしまう。

 いつの時代も、選挙は時代の動向を反映している。特に世界の大国アメリカの大統領選ともなれば、国内だけでなく、世界規模の社会情勢を反映していると言ってもいい。米大統領選、その台風の目となっているトランプを見れば、今の世界で何が起こっているのかもわかってくる。

 

日本の実業家・タレントが首相になるには……?

 アメリカの大統領選を見ていると、うらやましいと思うことがある。アメリカの大統領は、直接的ではないにせよ、国民の投票で選ぶことができる。一方、日本の首相は与党のトップであり、議員が選出する。国民が選んだという感覚はないし、国民の意志で特定の人物を選出することはかなり難しい。もし日本でトランプのような人物が、首相まであと一歩というところに行くにはどういう流れになるか? 

 まずはタレントや実業家が議員になる必要がある。そこは結構簡単だけど、そこからがかなりきつい。政治家一族の人間や権力者がうじゃうじゃいる中で、最低でも大臣レベルにまでのし上がらなければならない。ただ、これだって、タレント議員ではちょくちょく見かける。実際にどれほど評価されてかは知らないけど、数年で大臣を任される人もいる。

 

いいところまで行った橋下元知事

 ただ、大臣になればすぐに党首を狙えるかといえばそんなことはない。これまでの歴史を振り返っても、党首になる人物のほとんどは政治家一族の人間で、一族の中に首相を務めた人物がいることも多い。はっきりいって世襲制で、いくら実力と人気のある実業家やタレントでも、おそらくここには割って入ることはできないと思う。せいぜい、息子も政治家にさせ、政治家一族の女性と結婚させて、そこからどんどんコネを広げていき、孫かそれ以上の世代でようやく可能性が出てくるかどうか。あるいは、実業家がかなりの名門の政治家一族の娘とうまく結婚して、政治家転身、そこでワンチャンスあるかもしれない。しかも、自分が党首になったとき、党が与党でなければならない。いずれにしたって、自分の人生はもちろん、親戚まで巻き込んで人生をかけてようやくなれるのが日本の首相だろう。

 他の方法としては、元大阪府知事の橋下さんみたいに、まずは知事にでもなって、そこから中央政界への進出がある。あの人は自分で党までつくって、結構な議席を獲得した。途中で権力闘争に巻き込まれて潰されちゃったけど、タレントがあそこまで行ったのはやっぱりすごい。あの時は40議席ほど獲得して、衆議院では自民、民主に次ぐ第三党にまでなった。いま振り返ってみても、惜しいところまで行ったという気がする。

 

トランプも無茶苦茶だが、世の中はもっと無茶苦茶だった

世界の矛盾を反映したトランプ人気

 トランプ人気の理由を考えてみると、やっぱり、世界中でイライラが溜まってるっていうのが大きいんじゃないかな。ほとんどの先進国では、格差に不況に社会保障も行き詰まってる。それなのに、渦中の舛添都知事じゃないけど、政治家は相変わらず無駄に金使いまくってる。今の世の中で一番庶民感覚がなく、浮世離れしてるのは政治家。まるで中世の貴族かなんかみたい。

 格差について言うと、日本も10年前と比べるとかなり格差社会が進んできた実感がある。やっかいなのは、世の中には金持ちも貧乏人もいるけど、技術はどんどん進歩していくってところ。人間の地位とか資産ってのは上から下を行ったり来たりするものだけど、技術は一方通行。例えば、科学技術は人間の頭が追いつかないほどに進んじゃって、貧乏人でも最新のスマホが買えて、びっくりするような機能を使いこなしてる。でも、日常に戻ればやっぱり金も希望もない。

 ギリギリの生活でもある部分じゃ金持ちと同じことできちゃう。その悲しさってのはあるよね。そんな風にして、建前と現実の乖離がごまかせないとこまで来てるんだよ。ああ、やっぱなんかおかしいな、ってさ。そこでトランプみたいのが出てきたら、もうどうにでもなれ、って票入れちゃうよね。

 

社会を「良くする」より「ましにする」

 民衆ってのは、政治の中身より政治家の実行力と一貫性を見てるよ。大体、一般市民に政治のことなんてわからないんだから、判断基準はそこになる。あとは現実的なことを言うかどうか。下手に「社会を良くする」なんて言えば、誰も信じない。だって、今の社会はいろんなとこで無理してるんだから。資源は限られてるし、先進国は不況と格差と高齢化。アジアもアフリカももう完全な途上国はなくなってきて、世界全体が先細り。社会全体を底上げすることなんて無理な話で、例えばお金だったら、一定額をどうやって振り分けるかという話になる。なのに金持ちや権力者はこれまでのやり方を変えようとしない。

 この現状を打破する方法は二つ。既得権益をぶっ壊すか、北欧みたいに大きな政府にする。つまり、税金をたくさんとって富の再分配をする。間違っても全員を幸せにするなんて嘘ついちゃだめ。本気で政治家が頑張れば、貧乏人も少しは楽な生活になるよ、くらいが現実だろう。

 

建前ばかりの世の中を認めるなら、本音と暴言のトランプも認めるべき

 トランプは政治家としての実行力は未知だけど、一貫性と本音を言うとこはすごい。例えば、「移民はクソ食らえ」って発言に差別だなんだと批判が出てるけど、そんな綺麗事言っても損するのはアメリカ国民なんだから。第一、アメリカこそ世界一の差別社会なのはみんな知ってて、それでも差別反対っていう建前が通ってるんだ。なら、移民クソ食らえっていう本音も認めていいだろう。

 トランプが大統領になろうがなんだろうが、自分の生活が大きく変わることはないと思うけど、一つ言えるのは、トランプのおかげで笑わせてもらったってことだね。この先よほどのことが無い限り、2016年で一番おもしろかった人物はドナルド・トランプ。ベッキーとかキンコメとか舛添とか、いちいちやることが小さいんだよ。不倫と変態とハゲじゃねえか。そんくらい、世の中の誰でも簡単にできるよ。それに、ベッキーも舛添も、開き直ったり謝ったり、そのうち最後は泣き落としなんじゃないの? それに比べて、トランプはやることがいちいちデカい。良くも悪くも、世界を動かしている。不倫したって何したっていいからさ、おもいっきり笑わせてくれればそれで庶民は満足だし、大概のことは許せるよ。そういうわけで、ベッキー頑張れ。 

 

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