北野武監督、日本映画界を痛烈批判!@東京国際映画祭

公開日: : 最終更新日:2014/11/02 ビートたけし(北野武), 北野武

第27回東京国際映画祭”SAMURAI(サムライ)賞”トークイベントにて

【ポイント】
  • 「日本アカデミー賞は出来レース」
  • 「制作会社と劇場の癒着が問題」

  • 若手監督には「映画なんかに人生かける必要ない」とエール

日本の映画界、日米のアカデミー賞について持論を展開!

第27回東京国際映画祭で、第1回サムライ“SAMURAI”賞を受賞した北野武監督が25日、TOHOシネマズ六本木ヒルズで行われた受賞記念スペシャ ルトークイベントに出席。映画を学ぶ学生や若手の映画人と「日本映画の今と未来」を語り合う中で、自身がいまだアカデミー賞をとれない理由や、日本映画業界の現状について毒を交えて分析した。

引用元:(cache) 北野武、日本映画業界を痛烈批判「汚いことばかりやっている」【第27回東京国際映画祭】 – シネマトゥデイ

 第27回東京国際映画祭”SAMURAI(サムライ)賞”については、当ブログの過去記事を参照

 これまで欧州で輝かしい実績を重ねてきた北野武監督ですが、アメリカのアカデミー賞に推薦すらされていないのは、意外なことです。トークイベントではそのことについて、持論を展開しています。

 

米国アカデミー賞外国語映画賞の選考についても触れ、「アカデミー賞の日本代表というのは、日本のアカデミー賞で推薦された作品しかノミ ネートされない。自分の映画がアカデミー賞に推薦されたことは一回もありません」と切り出すと、推薦は大手数社の限られた作品に限定されていると指摘。

 「今までの推薦を調べてみてください。全部持ちまわり。今年はあそこ、次はどこ。アカデミー賞の会員が選んだなんて言っているけどアカデミー賞の会員なんかどこにもいない。そういう汚いことばかりやっているから日本映画がダメになる」

引用元:(cache) 北野武、日本映画業界を痛烈批判「汚いことばかりやっている」【第27回東京国際映画祭】 – シネマトゥデイ

 本場アメリカのアカデミー賞は、商業性は高いものの、会員による投票によって良い作品が選ばれるようになっています。しかし、「アカデミー」の名を借りた日本の賞では、「会員による選出」となっているものの、その実体が見えないとのことです。この辺は、出来レースが大好きな日本の悪いところが出ているように思います。

 

国内外の評価の差、制作費回収の難しさを知る北野監督ならではの意見!

「日本の映画が最低なところは、映画製作会社が劇場と関連していること」と、日本の映画業界を批判。

「最優秀賞もたいてい松竹、東宝、東映、たまに日活」と、大手ばかりだと指摘した。

「今までとったアカデミー賞の推薦の映画を見てください。大手3社か4社以外の作品がとったことはほとんどないから。全部持ち回りなの」

引用元:(cache) 北野武、日本の映画業界は「汚い」と怒り爆発!「日本の映画がダメになる」 | マイナビニュース

 日本でヒットする映画を見てみると、初めから全国での大規模上映が決まっていて、そこに人気俳優を出演させ、広告をガンガン打つ。いい映画を作ることより、多くの人に観ててもらうことが最大の目的となっています。これが悪いとは言いませんが、小規模上映から始まった映画に注目が集まっての大ヒット、ということはあまり見られません。良い映画が劇場関係者の目に止まり、徐々に公開規模を拡大、といったこともあまり聞きません。

 このような意見は、武さんが言うからこそ説得力があるものです。日本では全くと言っていいほどヒットせず、先に海外で評価され、国際映画祭でグランプリを受賞。そこでようやく国内でも評価されるようになり、座頭市やアウトレイジなど、ヒット作品もいくつか出てくるようになりました。また、映画の制作は自身の所属事務所で一貫しており、制作費はテレビの出演で稼いでいます。これはつまり、「世界の北野」であっても、大手ではない制作会社で映画興行を成立させるのは難しいということです。「国内外での評価の差」「制作費回収の難しさ」という2つの点を知る監督だからこそ、このような批判にも説得力が出てくるというわけです。

 

北野監督から若手監督へエール!

若手監督から「作品を作る上で重視していること」を聞かれた北野監督は、「自分はどのことを やりたいかで決めればいい。描きたいものを自分なりに描けばいいし、他人は違うぞとは言っちゃいけない」と持論を展開。「俺はアニメなんか大嫌いで、宮崎 駿なんかも本当に大嫌いだけれど、あれだけのお金を稼ぐのはすごいアニメとは認める。自分のいいと思うものをやるべきだけど、嫌だと思うものも認められる 余裕のある頭が必要だと思う」とアドバイスしていた。

「みんな真面目すぎるよね。映画に人生なんてかける必要ない。余裕をもって、常に自分を俯瞰で引いた目で見てみるといいと思う」とエールを送っていた。

引用元:(cache) 北野武監督が宮崎駿は「本当に大嫌い」と告白 第1回 SAMURAI賞イベント – ライブドアニュース

「自らの追い込み方は」と聞かれると「どうせ死ぬんだから、ということ。人間は生まれて、ご飯食べて、う●こして、子ども作って、死ぬ。どれだけ考えたり、動けるか。社会的に迷惑をかけずに、スレスレで生きることを、無限に考えた方がいい」と持論を展開

引用元:(cache) Yahoo!ニュース – たけし監督「宮崎駿は嫌い…でも認める」 (日刊スポーツ)

 北野武監督は、10年以上前から「宮﨑駿さんは嫌い」と言い続けていますが、その一方で宮崎アニメの人気を評価。こればかりは、監督自身の好みの問題というほか無いと思います。これは武さんなりのリップサービスという意味合いもあるので、それほど気にすることはないでしょう。

  一方で、若手監督へのエールは興味深いです。「自分の描きたいものを書きつつ、過度にオリジナリティーを求めてはいけない」「映画に人生なんてかける必要はない」「余裕を持って撮ればいい」このへんは、タレントと監督を両立させ、どちらも成功させている北野監督ならではの考え方です。

 

フィルムメーカーズ 2 北野武 (キネ旬ムック)

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