老後も競争する未来の日本!?

2016年3月22日

保育と介護の抱える問題を一挙解決!!

人口学への招待―少子・高齢化はどこまで解明されたか(中公新書)

 

日本人は行列をつくって待つのが好き?

児童も老人も待機する時代

 最近話題になってるのが、保育園不足と待機児童の問題。保育園が足りない原因は、都市への人口一極集中と、保育園が儲からないこと。少子化と言われる世の中にあっても、首都圏は人口が過剰なので、単純な子供の数は多い。また、正式に認可された保育園は採算が取りづらい。広いスペースと多くの保育士の確保が義務付けられているのがその理由。保育士の給料が低いのも、この条件が原因になってる。これらの問題によって、子供は多いのに保育園はなかなか増えないという状況がずっと続いている。

 昔は児童が保育園に入るのは当たり前みたいに思ってたけど、今は違う。当たり前のことが当たり前じゃなくなってきている。そもそも、「待機児童」って言葉がおかしい。いくら日本人は待つのに慣れてるからって、3つや4つのうちから待たなきゃならないなんてね。人気のラーメン屋じゃないんだから、なんで行列つくって順番待ちしなきゃならないんだ? 笑

 保育園だけじゃない。もう一つ問題になってる介護の現場でも、「待機老人」ってのがいるそう。なんかイヤな響きだね。死ぬのを「待つ」のか、老後の時間をもてあまして意味もなく時が経つのを「待つ」のか、家族に邪魔者扱いされちゃって、旅行中に「自宅待機」を命じられているのか……。この「待機老人」というのは、老人ホームや介護施設への入居を「待つ」人たちのこと。保育の現場も介護の現場も今や人手と施設の不足が深刻というわけ。

 

人助けの総合デパート

 これらの問題を解決するべく、行政は「介護保育一体型の施設」を増やしていくそう。新たな施設の建設にかかる手間と費用を抑えて、その分を人件費に回すという話らしい。一体型にするための細かい調整はあるだろうけど、理屈の上じゃ上手くいくらしいし、すでにモデルケースも多数存在している。この一体型施設がすごいのは、そこにいる職員の種類。専門職をあげると、介護士、看護師、保育士に加えて、医師、調理師も入る。病院から介護施設、老人ホームに保育園までを合体させたものになる。こうなってくると、いよいよ何の施設かわからなくなってくる。人助けの総合デパートみたいになる。

 実際、この施設を運営していくうえでの大きな問題は、職員ごとの仕事の線引き。すでに介護士と看護師との業務の線引が曖昧になっているところに、調理師と保育士まで入れば、ますます混乱すること間違い無し。こういう時、大抵は立場の弱い人にしわ寄せが来る。介護施設じゃ、介護士に看護師がやるべき仕事を押し付けるという問題が起こっている。結局、こういう一体型の施設をつくったら、介護士にさらにしわ寄せがくるんじゃないかと思ってしまう。

 

 

介護と保育と家事をすべてこなしていた昭和の主婦

 一体型施設ができても、結局人が足りないってなって、職員に無茶な労働をさせそうな気がする。調理師が子供をおんぶしながら昼飯つくって、その合間に老人のトイレの世話したりさ。これじゃ完全に昭和の主婦じゃねえか 笑。そのうちさ、あんまりにも人が足りないってんで、児童に老人の世話させるかもしれないよ。どっちが世話してんのかされてんのかよくわかんないけどさ、お互い自由奔放だから案外上手くいったりして。あるいは、爺さんが美人の保育士見つけて、妙な要求しちゃったりして。「おばさんの介護士じゃなくて、君に入浴介助してもらいたい」なんて言い出してさ。「保育園とソープの一体型施設です」なんつってさ 笑。

 でも、これまで関わることの無かった職業の人が、同じ場所で働くってのは面白いね。今までにない出会いがあるしさ。調理師が医療職に転職するきっかけになったり、あるいは逆もある。もしくは、お互いの業務の知識を吸収してさ、総合的な専門職ってのができてもいいんじゃない。調理も介護も保育もできるプロフェッショナルとかね。

 

老後にも待っている競争社会

 本当にこういう施設が増えればいいけど、それまでには時間がかかる。その間、やっぱり施設に入れなくて待機せざるを得ない人が出てくる。それに、入居したいけど金がないって人もいるだろう。定年を超えても生活のために働く老人も最近は珍しくない。こんな状況じゃ、そのうち金のない老人が、施設で働き始めたりするかもしれないよ。

 老人ホームは定員いっぱいだけど、職員は足りない。仕方ないから、まだ体の動く爺さん婆さんが施設のパートの面接受けに行くとかさ。「利用者として施設に入れないなら、職員として潜り込もう」なんて。なんかのスパイかよ、って 笑。職員として潜り込んで、利用者から情報得てさ、それを入居待ちの仲間で共有する。空き部屋ができるタイミングなんかを計算して、仲間の中で力のある奴が最初に入居する。こうなると、もはや大学入試に近い。そのうち老人向けの施設入居対策予備校なんてできるかもしれない。

 受験生と同じで、やっぱり浪人ってのもある。浪人して入居しようとすると、今度は面接。「あなたは浪人中に何をしていましたか」「入居するためにどんな努力をしてきましたか」なんて聞かれてさ。「昨今の少子高齢化、介護年金問題についてどうお考えですか」って、余計なお世話だよ。

 

定年退職をなくして、企業が介護すればいい

 こうなったら、一つ名案がある。定年をなくして、企業がそのまま介護を引き受けるという社会。終身雇用が揺らぐ昨今で、あえて逆方向に進む。一度入ったら墓場まで世話してやろうと言う考え。ついでに、保育の仕事も一般企業が各自で行う。定年後の社員はまず保育部署に回る。そこで、若手社員の子供の保育をする。ということは、会社に必ず保育所、託児所が設置されることになる。これで女性社員も安心。70歳くらいまで保育の仕事をして、そこから一端定年になる。そのまま自宅で老後を楽しんでもいいし、会社の運営する老人ホームへ移ってもいい。元気のある人は、老人ホームで働いてもいい。日本人はなんだかんだ言って、組織に属しているのが一番向いてる。定年してやりがい失って、急にボケちゃう人が多いんだから、死ぬまで会社にいた方がずっといい。

 そういうわけで、日本の介護と保育の問題を解決するには、終身雇用制の復活、終身雇用制のさらなる延長。つまり、「超」終身雇用制が一番。そのうち、墓地や寺まで会社が運営しちゃえば一挙両得。寺の運営が会社のメインの事業になっちゃったりして 笑。こうなると結局、「坊主丸もうけ」。いつの時代も一番金を持ってるのは宗教家。同じ老後の世話でも、死んだ後の世話の方が楽で儲かるという、不条理な話で〆させてもらいます 笑。

 

【関連記事】

[article mode=”cat” id=”” numberposts=”5″ tail=”
“]