統計学が最強の学問?身近で奥の深い統計学を探る!

2017年11月8日

『統計学が最強の学問である』の著者が明かすその魅力と力

数字は嘘をつかない

  • 集団現象を観察し分析する方法を研究する学問。集団の傾向・性質などを数値に算出したり,その表現方法を研究する記述統計学と,ある集団から抽出した標本をもとにその集団の性質を数学的に推定しようとする推計学とがある。
  • 現在、統計学は、多様な学問において必須のものとなっているのみならず、国勢調査からバラエティ番組の街角アンケートまで、ありとあらゆる場面で使用されている。

引用元:統計学 とは – コトバンク

 統計学は集団の傾向や性質を数値化する学問です。身近なものでは国勢調査やアンケート調査でも利用されています。そして、あらゆる学問分野で理論、仮説、意見・考えなどを裏付ける「根拠」となります

 

  •  「統計学が最強である」ことの1つの理由は、本書の中で答えたつもりだ。医学だろうが経済学だろうが教育学だろうがビジネスだろうが、分野を問わず最も強力な議論の根拠となるのが統計学となったからである。
  • 一昔前までなら、「頭のいい人達」の間で議論の意思決定を最も大きくリードするのは「論理的思考」だと思われていた。そして、ともに正しいと思われる対立する2つの「論理」が存在した場合、最も大きな力を発揮していたのは「話者の大物感」や「弁の達者さ」であった

引用元:『統計学が最強の学問である』ビジネス書大賞2014大賞受賞! なぜ統計学が最強の学問なのか?|ダイヤモンド・オンライン

 数値化することと、あらゆる学問に応用できるだけでも、「最強」と言えそうですが、さらに重要なポイントがあるようです。上の引用部分とも関係しますが、「数字は嘘をつかない」ということです。権威のある学者の意見や鮮やかな理論には、人間は簡単にひれ伏してしまいます。しかし、調査に基づくデータはそれらに左右されず、あくまで事実だけを提示します。そこに統計学の強さの秘密があるようです。

 

 

IT・ビジネスの分野では、わずかな変化が大きな利益を生み出す

  • AmazonのようなECサイトの中では、ちょっとした画面領域やフォントのサイズ、色などが変わるだけで利用者のコンバージョン率(実際に購入する確 率)はわずかながら変化することがある。その変化は、サイトの利用者のうち、「購入」ボタンをクリックする率が0.10%から0.11%に増加するという ような微々たる変化かもしれない。しかし、見方を変えれば年間の売上が1.1倍に増加する大きなチャンスがそこに眠っているということだ。
  • Amazonの売上は日本国内だけでも数千億円ほどの規模だ。それが1.1倍、というのであれば数百億円やそこらの売上増のチャンスがそこにある

引用元:『統計学が最強の学問である』ビジネス書大賞2014大賞受賞! なぜ統計学が最強の学問なのか?|ダイヤモンド・オンライン

 ショッピングサイトでは、サイトのデザインをちょっと変えるだけで商品の購入率が上がることがあるそうです。その変化はわずかでも、Amazonのような大規模なサイトでは百億といった単位の金が動きます。

 このサイトデザインによる売上の変化についても、統計学が大きな役割を果たします。先ほど説明したように、数字は嘘をつきません。名のあるデザイナーが決めたデザインと、データに基づき確実に売上を伸ばすデザイン、どちらを選択すべきかは明確でしょう。わずかな変化が大きな数字となるサイトでは、なおさら確実性の方が重視されます。

 

統計学は「例外」や「常識から外れた事実」にスポットを当てる

  • 「統計学が最強である」ことのもう1つの理由は、冗談でも何でもなく、統計学の専門用語として「最強」あるいは「最強力」という表現(英語ではmost powerfulという)が存在しているというところに由来している。
  •  これは、イエジ・ネイマンとエゴン・ピアソンという2人の天才統計学者によって考えだされた概念だ。ある統計手法が「最強」であるとはすなわち、「間違った仮説を採用してしまう確率を最低限に保ったうえで、正しい仮説を見落とす確率が最小のもの」であるという状態のことを言う。
  • 慎重な人たちが戒める「間違った仮説を採用する」という間違いだけでなく、「正しい仮説を採用できない」という間違いについても同じくらい重視すべき

引用元:『統計学が最強の学問である』ビジネス書大賞2014大賞受賞! なぜ統計学が最強の学問なのか?|ダイヤモンド・オンライン

 

 統計学は、あるテーマについてデータをとって、数字をもとに分析していきます。その際、まず最初に仮説があって、それを検証するために統計学を利用することがあるでしょう。その一方で、仮説とは関係がないものの、目新しい結果が出ることもあるでしょう。この二つを同じくらい重視しようというのが、引用記事で言っている「最強力」ではないでしょうか。

 間違った仮説を採用しないようにするのは、確実性を高めることです。一方、常識はずれな結果が出た場合に、それを尊重することは、可能性を尊重することです。

 

 

 ちなみに、この記事を読んでいて思ったことが一つあります。ニュース記事などで「~という実験をした結果、~というデータが明らかになった」という話を良く目にします。その内容には、極論と言ってもいいようなものも多く、「また妙な統計データか」などと思っていました。しかし、統計学で言う「正しい仮説を見落とさない」ことを踏まえれば、ある程度納得できるかもしれません(もちろん、ニュースで見かける統計データがそのような意図で書かれているかどうかはわかりませんが)。

 いずれにしても、統計学について興味の湧く話でした。『統計学が最強の学問である』も、機会があったら是非とも読んでみたいと思います。

 

 

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