場面描写の書き方/方法

2017年11月8日

もくじ

 実践的な場面描写の方法

舞台設定と情報収集

 ここでは小説の舞台を特定の都市や街にする場合の、場面描写の方法について見ていきます。

  • テーマやキャラクターと関連づける
    • テーマやストーリーにプラスになる舞台を設定する
    • その土地特有のキャラクター、風土・風習を描く
  •  資料を使って調査を行う
    • 歴史、文化、画像・写真、その土地について書かれた書籍

 資料については、例えば外国を舞台にするなら「旅行のガイドブック」を使えば、1冊で土地の情報を網羅できます。また、ファンタジー小説などで架空の都市を描く場合には、逆にこれらの要素を意識すれば何を描けばいいかわかります。

場面描写のポイント

  • 幅広い読者を想定し、わかりやすい描写をする

 場面描写は主観的ではなく客観的に、その土地や場所を知らない人でもイメージできるよう心がけます。

  • ストーリーを進めつつ描写をしていく

 描写に限らず、例えばテーマやキャラクターを書くときでも、小説では説明的になってしまうのはNGです。ストーリーが停滞してしまうからです。

  • シーンごとの場面設定について
    • 人物や話題が集まっている場所を選ぶ……情報量が多く、盛り上がりやすい。効率が良い。
    • シーンに最適な場面を選ぶ……シーンでの出来事、キャラクターの感情に注目。

  人物や話題が集まるような場面を選択すれば、無駄なくテンポよく話を進められますし、話が盛り上がりやすいです。

 より詳しい説明については、以下の記事も参考にしてください↓

 

どこまで場面描写をすればいいか?/場面描写の程度について

場面描写はすべて存在理由がある

 場面の描写はその名の通り、小説の舞台や場所の描写です。自然の風景、建物、部屋の内装、細かい物体の描写などがあるでしょう。ただ、描写は丁寧にやろうとすればきりがありません。したがって、描写の程度と言うのがまず問題になります。

 この問題については、小説の中の場面描写にはすべて存在理由がある、と考えてみましょう。簡単に言うと、その場面に必要だから書かれている、必要なものだけ書かれているのです。これを頭に入れておけば、描写の程度がわかりますし、場面ごとに何を描写すればいいかが見えてきます。

 

何を伝えたいか考え、最低限のものを描写する

 例えば、カフェを描写するとします。カフェにあるものをくまなく描写しようとすれば、いくらでもできます。店の外観から始まり、カウンター、メニュー、店員、照明、壁、窓、机、いす、インテリア、カップ、コーヒーなどなど。ざっとあげるだけでもかなりのものです。しかし、ここで考えて欲しいのは、その場面で何を伝えたいかです。

 例えばカフェの落ち着いた雰囲気を伝えたいのならば、照明やインテリアなどが使えそうです。もし別の部分で落ち着きを感じるものがあれば、それを選択すればいいです。そして、照明とインテリアをしっかりと描写し、あとは必要に応じてほかのものを加えればいいのです。わざわざ外観から入って店の中にあるものをくまなく描写する必要はありません。

 ただ、そうなると「きちんと描写をしないで読者に伝わるだろうか?」という不安が出てきます。それについては、次に説明する「足りない部分は読者に想像」で解消できます。

 

足りない部分は読者に想像させる

 描写は丁寧に書こうとすればきりがありません。特にお気に入りの場面などは、すべて完璧に描こうと思ってしまうものです。すると描写が膨大な量になり、ストーリーが停滞してしまいます。この問題を避けるために、一つ覚えておくといいことがあります。それは、「足りない部分は読者に想像させる」という考え方です。その場面の中からどうしても書いておきたいことを選んで、丁寧に描写すれば、残りの部分は読者が勝手にイメージを膨らませるということです。

 例えば自分のお気に入りの小説のうち、一つの場面について、頭の中でその情景を描いてみましょう。その後で、実際に小説を読んでみてください。自分が思って いたより、描写の量は少ないのではないでしょうか。また、自分のイメージしていたものが、実際には小説に書かれていないこともあります。

 

 人が小説を読んでいる時は、小説の中にある描写を読みつつも、それと関連するものを常に頭で連想し、物語の世界をイメージしていきます。別の言い方をすれば、これまでの知識や経験にから得たもので描写を補いつつ、頭の中で小説の世界を作り上げているのです。

 その場面にあるあらゆるものを提示するよりも、その中から重要なものを選んで提示をすれば、読者はそれを手がかりに、自由にイメージを膨らませます。そのようにして出来上がったイメージは、非常に生き生きとしたもの、言い換えればより自然なイメージになるのです。