【60年代】洋楽ロックの名盤とおすすめバンド①

2018年3月6日

イギリス3大バンドのキャリアを振り返ろう!

 60年代のロック史の中心にいた3つのバンドを、その歴史やキャリアと共にざっと振り返ろうと思う。60年代はビートルズ、70年代への変化の過程はザ・フー、60年代に登場したアーティストの音楽性の変遷はストーンズ、それぞれを見ればロックの歴史がザックリわかる。

 彼らのアルバムは素晴らしい作品が目白押しなので、ロックを知りたいならどれも一度は通っておきたいところ。日本ではマイナーなザ・フーについても、ここでしっかり情報を押えておこう!

ビートルズ(1960~70年)
4人編成で自作曲を演奏する「バンド」を世界に定着!

アイドルからアーティストへ

ラバー・ソウル』(1965年)
ビートルズのアルバムを初めて聞くならこれ

 60年代以前のロックは、歌手がバックバンドをつけて、ソングライターに提供された曲を歌うというのが常識だった。そこにさっそうと現れたのがビートルズを始めとするイギリスのロック・バンドである。

 彼らはバンド編成で自作曲を自ら演奏した。初期のビートルズらはカバー曲と自作曲を混ぜてアルバムを制作していたが、本作から基本的に自作曲のみでアルバムを制作。作曲能力が急激に成長している時期の一枚である。素晴らしいメロディーとハーモニーが存分に楽しめる。

作曲能力と芸術性が進化!
サイケデリック時代へ!

リボルバー』(1966年)
名曲トゥモロー・ネヴァー・ノウズ!

  いきなりこのアルバムを聞くと、結構混乱するかもしれない。「あれ?ビートルズってこんなんだっけ?」。この頃からビートルズの音楽性はどんどん深くなっていく。サイケデリック色が出始めているのもその一つ。

 海外のミュージシャンとドラッグは切っても切れない関係にある。老若男女が愛するビートルズも、ドラッグをきめた時の感覚を曲で表現。その辺の影響が出ているのがこのアルバム。エリナー・リグビーイエロー・サブマリンといった有名曲に加えて、アルバムのラストを飾るトゥモロー・ネヴァー・ノウズは、ロックの歴史の中でも最重要な1曲。音楽の話題になるとちょいちょい登場する。例えばこんなの↓

1996年、オアシスノエル・ギャラガーをゲストボーカルに迎えた「Setting Sun」が、シングル・チャートの1位を獲得する大ヒット。ビートルズの楽曲「トゥモロー・ネバー・ノウズ」を現代に蘇らせたと評された。

引用元:ケミカル・ブラザーズ – Wikipedia

 ちなみに、元オアシスのノエル・ギャラガーはビートルズとポール・マッカートニーが大好き。ケミカルブラザーズはダンスミュージックでバカ売れした超有名音楽ユニット。管理人もこの2組は大好きでよく聞く。

「ロック史上最高」のアルバム完成
レコーディング・アーティストへの転身

サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド』(1967年)
架空のバンドに扮してアルバムを制作!

 サージェント・ペパーズは、ビートルズのアルバムの中でも最も有名、かつ世界で一番有名なアルバムの一つ(!!)。 そんくらい言っていい。ロック界では言わずもがな。歴代ロックアルバムのランキングなんかをやると高確率でトップ3には入る。

【レコーディングアーティストへの転身】

 じゃあ何がそんなにすごいかって言うと、まず一つは、当時は録音技術が未熟で、今みたいな高音質の録音はできなかった。そんな中で、いろんな技術を駆使して、革新的な音質での録音を実現。

 この頃のビートルズはすでに世界的なアーティストになっていたけど、あまりに人気がありすぎて問題を抱えていた。それは「ライブができない」っていう、アーティストにとって致命的なもの。あまりに過密なスケジュールで体力がもたないってことに加え、ライブをやっても客はビートルズを見ることが目当てで、曲をちゃんと聞いてくれない。そんな異常事態に対して、ビートルズはレコーディングアーティストの道を選択。質のいい作品づくりを最大の目標にして、スタジオで曲作りに没頭する。そんな中で、音質や録音技術の追求が始まった。その成果がこのアルバムというわけ(参考:公演旅行の中止とレコーディングアーティストへの変遷 – Wikipedia)。

【コンセプトアルバム】

  このアルバムが評価されているもう一つの理由は、世界初、正確には世界でほぼ初のコンセプトアルバムという点(参考:コンセプト・アルバム – Wikipedia)。

  簡単に言えば、一つのテーマに沿って構成されたアルバムのこと。わかりやすいもので言うと、例えばアルバム全体を通して一つの物語を表現したアルバムなんかがそう。これも、前述のレコーディングアーティストへの転身と関係してる。いずれにしても、ロックの歴史の中で、重要な位置にあるアルバムというわけ。

【ロックテイストの強いアルバム】

 さて、じゃあ肝心の中身はどうなのかといえば、音楽は素人の自分の感想では、やっぱり曲のクオリティが高い。もっと噛み砕いて言うと、格好いい曲、印象に残る曲が多い。曲調で言うと、綺麗なメロディーなんかよりは、ノリがいい曲、リズムとフレーズが格好良い曲なんかが多い。ビートルズのアルバムの中でも、よりロックテイストの強い作品に思う。

マジカル・ミステリー・ツアー』(1967年)
サイケにどっぷり使ったアルバム!

 本作は元々ビートルズの自作映画のサウンドトラック集だったが、そのクオリティの高さからかなり人気がある作品。サイケデリック丸出しの作品で、なんとも言えないノリが最高。一度ハマればかなりクセになる。加えて有名曲も多い。表題曲のマジカル・ミステリー・ツアーハロー・グッドバイペニー・レイン愛こそはすべてなんかは誰でも知ってる超有名曲。ビートルズ屈指の名曲ストロベリー・フィールズ・フォーエヴァーも収録。この他の曲もかなり良い。個人的にはビートルズのアルバムの中でもベスト3に入る。メロディーも非常に綺麗なので、初めてのビートルズに最適かもしれない。

ホワイト・アルバム』(1968年)
各メンバーが曲をつくってアルバムに突っ込んだ!

 ビートルズ後期の2枚組アルバム。メンバーの作曲能力、とりわけジョージ・ハリスンの能力が高まり、当時バンドを仕切っていたポールとのいざこざが出始める。その結果、全メンバーがそれぞれ曲を作ってアルバムに突っ込むということになった。そう聞くと散漫な内容をイメージするかもしれないが、アルバムの完成度は高く、ビートルズの傑作の一枚となっている。

 ビートルズ分裂(解散)の原因は様々な説があるが、有力なのはマネジャの自殺にともなうリーダーの不在と、暫定的にバンドを仕切るようになったポールと他メンバーの対立である。ポールはどんな楽器でもこなせるし、様々な楽曲をつくる才能がある。しかし、ビートルズにはジョンというもう一人の天才がおり、ジョージ・ハリスンも急激に成長していた。そういった事情があってのこのアルバムだが、良くも悪くもビートルズというバンドの凄さが際立つ出来である。

各メンバーの作曲能力の拮抗!
しかしバンドは解散へ!

アビイ・ロード』(1969年)

 中身よりもジャケットとアルバム名が有名なアビイ・ロード。これは後期の作品で、翌年にビートルズは解散。その後メンバーはソロ活動に入っていく。本作ではジョージ・ハリスンの曲が多く収録されていたり、アルバムの後半はポール主導でつくったメドレー形式になってる。はっきり言ってまとまりはない。でも、クオリティがすごい。さすがビートルズ。

 ベストアルバムとかシングル曲しか知らない人からすれば、このアルバムは少々「暗い」と感じるはず。一方で、有名曲も多い。カム・トゥゲザーサムシングオー!ダーリンヒア・カムズ・ザ・サンユー・ネヴァー・ギヴ・ミー・ユア・マネーあたり。全部一度は聞いたことがあるはず。このうちサムシングとヒア・カムズ・ザ・サンの2曲はジョージの傑作。

 このアルバムはとにかく、ジョージの名曲とポールのメドレー。もちろん、ジョンレノンも相変わらずすごい。ジョン作のカム・トゥゲザーなんかは超格好良いし、これまで幾多のアーティストにカバーされてる。解散後、メンバーはそれぞれソロや独自のバンドをつくって名作を世に送り出すこととなる。どのメンバーもソロで歴史に名を残しちゃうくらいだから、ビートルズがいかにすごいバンドだったかがよくわかる。