洋楽ロックの歴史と名盤(5) – 2000年代

2017年11月4日

ホワイト・ストライプス(97~)

エレファント』(03)

Elephant

 ガレージロック・リバイバルの代表格がホワイト・ストライプス。当時はアメリカのロック界の救世主と言われたそうだけど、それも頷ける。特にこの作品は間違いなくロックの歴史に名を刻んだし、音楽界への影響力はハンパない。バンドの特徴は、ギターとドラムのデュオ(二人組)。姉弟(という設定)の2人が、たった2つの楽器でこれまでにない音を作り上げている。

 曲調はブルース・ロックやハード・ロック。過去のバンドを例に上げると、レッド・ツェッペリンが最も近い。あと、パンクからの影響も大きい。ラモーンズとかストゥージズあたりの、初期のパンクあたり。基本はシンプルなんだけど、古臭さは全く無い新しい音になっているところがすごい。激しさと哀愁を持ち合わせたジャック・ホワイトのボーカルも良い。

アークティック・モンキーズ(02~)

Whatever People Say I Am, That’s What I’m Not』(06)

Whatever People Say I Am, That’s What I’m Not

 2000年代のUKロックで最重要のバンドの一つがアークティック・モンキーズ。鮮烈なデビューを飾り、ファースト・アルバムでイギリスの最速売上記録を更新。2006年にはブリット・アウォーズ受賞、2007年にはグラストンベリー・フェスティバルのヘッド、2012年にはロンドのリンピックの開会式に出演と、着実にスター街道を歩んでいく。

 とりわけ本国イギリスでの人気がすごく、2016年現在まででスタジオ・アルバム5枚を発表し、そのすべてでチャート1位を獲得。キャリアではデビュー作の衝撃が大きく、その余波で2作目は英米でヒット。2013年発表の5作目英米で高評価。ただ、ファーストの衝撃が強すぎて、それを超える作品がそろそろ出てもいいのでは? というのがここ数年の感想。ここからどのようにキャリアを重ねていくかが非常に楽しみなバンド。

 アークティック・モンキーズ及びこのアルバムの特徴は、何と言ってもスピード感。とにかくテンポが早く、ギターもドラムも手数が多い。そして、ギリギリいっぱいまでつめこんだ歌詞と、まくし立てるように歌うボーカル。非常にオリジナリティが高い。2000年代のUKロックを知りたいなら、まずはここから!

Favourite Worst Nightmare』(07)

Favorite Worst Nightmare

 アークティック・モンキーズのセカンドは、ファーストをさらにヘビーにしたアルバム。特にドラムの音がラウドで良い。加えて、全編を通して曲の個性がはっきりしている。アルバムの流れや完成度はファーストに譲るものの、面白さはこっちの方が高い気がする。

 アークティック・モンキーズは、3枚目以降はよりオーソドックスな路線に進むことになる。ファーストで見られたオリジナリティはやや鳴りを潜めめ、クラシカルなロックからの影響が強く見られる。セカンドはまだその変化の前。ファーストが気に入ったら迷わずこれを聞く。アークティック・モンキーズが好きになったら、3枚目以降に進む。音楽性は幅広い方だと思うので、いろいろ楽しめるはず!

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