QUEEN(クイーン)まとめ[おすすめアルバム,名盤名曲,レビュー]

2018年1月13日

ロック史に残る名盤の数々!

フレディ・マーキュリー~孤独な道化~

もくじ

PAGE 1(このページ)

<クイーンのプロフィール>
<クイーンのアルバム各種ランキング>
<名盤で見るクイーンの歴史・経歴>
  • Sheer Heart Attack(シアー・ハート・アタック)』(1974年)
    バンドの音を確立した名作!☆☆
  • A Night at the Opera(オペラ座の夜)』(1975年)
    キャリア最高傑作!ボヘミアンラプソディ収録!☆☆☆
  • A Day at the Races(華麗なるレース)』(1976年)
    オペラシリーズ第二弾!「手を取り合って」収録!☆☆
  • News of the World(世界に捧ぐ)』(1977年)
    世界的アンセム収録!シンプルで骨太なロック!☆☆

PAGE 2

<名盤徹底解説!>
  • Sheer Heart Attack(シアー・ハート・アタック)』(1974年)

PAGE 3

  • A Night at the Opera(オペラ座の夜)』(1975年)

PAGE 4

  • A Day at the Races(華麗なるレース)』(1976年)

PAGE 5

  • News of the World(世界に捧ぐ)』(1977年)

洋楽ロックまとめ

QUEEN(クイーン)のプロフィール

基本情報

デビュー:1973年
出身:イギリス(ロンドン)

※フレディーは東アフリカ・タンザニアの島(イギリス領)でペルシャインド人の両親の元に生まれた。17歳にイギリスへ移るまで、幼少期の大半をインドで過ごす。

ジャンル:

ハード・ロック、ポップ、プログレオペラAORなど多岐にわたる

メンバー:
影響:

エルヴィス・プレスリージミ・ヘンドリックスビートルズザ・フーレッド・ツェッペリンディープ・パープルクラシックオペラ

同時代のアーティスト等:

エアロスミスキッスとともに当時のハードロック御三家等と呼ばれていた。

音楽性:

多彩な音色をコンピューター無しで奏でるブライアン・メイのギター。多重録音による超重厚なコーラス。フレディの高い技術と歌劇の影響を感じさせる歌唱力と、ロック史上屈指の天才的なパフォーマンス。加えて、各メンバーすべてが作曲能力に長けており、アルバムの多くはバラエティーに富んでいる。アメリカ進出後、アメリカナイズされたシンプルで力強い、高揚感を煽る楽曲も特徴的。

クイーンのアルバム各種ランキング

ノベルユウおすすめランキング

  1. オペラ座の夜』(1975)
    クイーンの最高傑作!
  2. 華麗なるレース』(1976)
    オペラ座の続編!メロディアスで美しい作品!
  3. シアー・ハート・アタック』(1974)
    ブレイクのきっかけとなった初期の名盤!
  4. 世界に捧ぐ』(1977)
    アメリカに本格進出した骨太ロックアルバム!
  5. ジャズ』(1978)
    絶頂期に発売された名曲多数収録のアルバム!
  6. ザ・ワークス』(1984)
    キャリア後期の名盤!
  7. ザ・ゲーム』(1980)
    キャリア中期の名盤!

アルティメイト・クラシック・ロック誌(2015)

参考:クイーンアルバムランキング

  1. オペラ座の夜』(1975)
  2. シアー・ハート・アタック』(1974)
  3. ジャズ』(1978)
  4. ザ・ゲーム』(1980)
  5. 世界に捧ぐ』(1977)
  6. クイーン II 』(1974)
  7. 華麗なるレース』(1976)
  8. ザ・ワークス』(1984)
  9. クイーン』(1973)
  10. カインド・オブ・マジック』(1986)
  11. イニュエンドウ』(1991)
  12. フラッシュ・ゴードン』(1980)
  13. ザ・ミラクル』(1989)
  14. ホット・スペース』(1982)
  15. メイド・イン・ヘヴン』(1995)

売上ランキング(オリジナルアルバム)

参考:クイーン – ディスコグラフィ – Wikipedia

  1. メイド・イン・ヘヴン』(1995)2000万枚
    ※フレディの死後に未発表曲などを集めたもの
  2. ザ・ゲーム』(1980)1500万枚
  3. 世界に捧ぐ』(1977)1300万枚
    カインド・オブ・マジック』(1986)
  4. オペラ座の夜』(1975)1100万枚
    イニュエンドウ』(1991)
  5. ザ・ワークス』(1984)900万枚
  6. ザ・ミラクル』(1989)850万枚
  7. シアー・ハート・アタック』(1974)800万枚
    華麗なるレース』(1976)
    ジャズ』(1978)
  8. ホット・スペース』(1982)500万枚
  9. クイーン』(1973)400万枚
    フラッシュ・ゴードン』(1980)
  10. クイーン II 』(1974)300万枚

名盤で振り返るクイーンの歴史・経歴

Sheer Heart Attack(シアー・ハート・アタック)』(1974年)
バンドの音を確立した名作!入門アルバム!
★★名盤★★

シアー・ハート・アタック

 

アルバム解説*

 ハード・ロックバンドとしてキャリアをスタートさせたクイーンは、ポップなさやドラマティカルな楽曲構成を身に着け、本作で見事にその幅広い世界観を表現してみせる。バンドにとって出世作であり、英米両国でのヒット曲「キラー・クイーン」も誕生した。一方で、本作は初期のハード・ロック路線を踏襲しており、アルバムのスタートはバンドキャリアでも上位に来る名曲「Brighton Rock」、中盤でシングル曲の「ナウ・アイム・ヒア」、後半でのへヴィ・メタルを予感させる「Stone Cold Crazy」となって表れている。

 一方で、自作「オペラ座の夜」に通じるドラマティックな「In the Lap of the Gods」といった曲も見られる。フレディの作曲における表現力や構成力がこの辺から急激に伸びていくのを感じる。

 クイーンを初めて聞くならば、この作品は必ず候補に入ってくる。キャリア初期の黄金期に突入し始めるので、本作以降の名盤への導入としても最適。先述したが、1曲目の「Brighton Rock」2曲目の「キラー・クイーン」を聞いて「いいね!」と感じたら、そのままアルバムの最後まで突っ走れという感じだ。自分で書いているうちにやっぱりこのアルバムは入門編として一番だと感じてきた。もしも全くピンとこないという人は、「ウィ・ウィル・ロック・ユー」「伝説のチャンピオン」の入っている『世界に捧ぐ』というアルバムを聞いてみればいい。クイーンは初期と中期以降で音楽性がガラリとかわるポイントがあるからだ。

【動画で試聴】

A Night at the Opera(オペラ座の夜)』(1975年)
キャリア最高傑作!ボヘミアンラプソディ収録!
★★★最高傑作★★★

オペラ座の夜

 

アルバム解説*

 前作で大きなヒットと成功を手にし、バンドの方向性も定まった。いわばバンドは最初の黄金期に突入したのである。そして、メンバーがみな高い意欲をもってアルバム制作に入る。そうして完成したのが、最高傑作と称されロック史にも残る作品『オペラ座の夜』であり、アルバムの核をなす歴史的シングル「ボヘミアン・ラプソディ」だ。

 本作の内容をわかりやすく伝えるならば、「ボヘミアン・ラプソディ」が核であり、アルバム全体を通してもやはり「ボヘミアン・ラプソディ」である。わけがわからんと言わず聞いてほしいところだが、ボヘミアン・ラプソディは「アカペラ・バラード・オペラ・ハードロック」という4部構成のロック・オペラである。つまり、様々な要素を組曲で組み合わせた作品だ。アルバム全体の構成もこれと同じであり、ハードロック、オペラ、ロック、カントリー、バラード、ポップ、さらにはラストを飾る「イギリス国家」まで、実に多種多様な音楽で構成されているのだ。そして各楽曲の中で、怒り、悲しみ、喜び、情熱、神話、人生など、まさに「人間と世界」というテーマを扱っている。

 ボヘミアンラプソディもまた、歌詞をそのまま解釈すれば――

 人を殺して嘆き悲しむ少年が「人生は始まったばかりなのに、僕はもう死んだも同然だ」と絶望する。家族に別れを告げ、喜劇に救いを求め、世界を変えた偉人から答えを探そうとし、悪魔に追いたてられて母の名を叫ぶ。果てには怒り狂い、最後は悟ったかのように「大したことない」「なるようになるだけだ」とつぶやき、自分の運命を受け入れる

――そういうわけで、このアルバムはボヘミアン・ラプソディなのである。

 あの曲が大好きという方は、このアルバムを気に入ることだろう。というより、あの曲を好きとは言わずとも「嫌い」という人は果たしているのだろうか? だからこそ、ロック史に残るクイーンの最高傑作と評されているのだ。

【動画で試聴】

A Day at the Races(華麗なるレース)』(1976年)
オペラシリーズ第二弾!「手を取り合って」収録!
★★名盤★★

華麗なるレース

アルバム解説*

 前作の流れを引き継ぎつつ、より洗練された抒情的な曲調が特徴の本作。何と言っても聞きどころは、#6「Somebody to Love」~#10「手をとりあって」の後半のメロディアスな流れだ。クイーンのキャリアを通じても、後半にかけて聞き手の感情を揺さぶる流れは随一。美しさやメロディアスな曲が好きな人には、絶対にこの作品を勧めたい。前半は軽快な曲、ハードかつオペラティックな曲で構成されるが、やはりこちらもメロディの良さが際立つ。

 もう一つ言うならば、「オペラ座の夜」との2枚組アルバムくらいに考えていい。2つのアルバムはキャリア初期の集大成であり、初期に彼らが求めた壮大さや様式美はここでピークを迎えている。とにかくもう、よく練られた複雑な展開と重厚なコーラス、大胆かつ繊細なクイーンが大好きならば、この2作でいつまでも楽しめる。

 オペラ座の夜にボヘミアン・ラプソディがあったように、華麗なるレースには「手をとりあって」がある。日本語の歌詞が一部で採用されていることでも有名なこの壮大なバラードがアルバムの最後に居座ることで、何とも言えない安心感を与えている。そりゃあボヘミアン・ラプソディと比べてしまえば大抵の曲は霞んでしまうが、この曲の存在意義を考えてみて欲しい。キャリアの絶頂期にある世界的なバンドが、オリジナルアルバムのラストの曲で日本語の歌詞をつけるということなど、他にあるだろうか? 当時の日本人はそれこそもう狂ったように喜んだだろうと想像できる。クイーンは日本でもかなり知名度があったからなおさらだ。しかもその歌詞が何とも言えないほど美しい。讃美歌のごとく洗練された曲調に、日本の「侘び寂び」と言うべき、空間や余韻を感じさせて余りある言葉。とにかくまあ、ラストの曲の日本語を聞くだけでも価値があるというアルバムだ。

【動画で試聴】

News of the World(世界に捧ぐ)』(1977年)
世界的アンセム収録!シンプルで骨太なロック!
★★名盤★★

世界に捧ぐ

 

無駄を削ぎ落とした攻撃的サウンド*

 本作最大の特徴は、アルバム冒頭の2曲に集約されていると言っていい。これまでのゴージャスなサウンドは鳴りを潜め、とことん無駄をそぎ取った上でインパクトが最大級のハード・ロックとなっている。

 この2曲に象徴される音作りで語っておかねばならないのは、当時のロック界の事件である。77年にセックス・ピストルズを中心としたパンクブームが巻き起こっており、シンプルで攻撃的なサウンドで市場を席巻していた。そして、商業的に成功した多くのビッグ・バンドはその批判の対象とされた。当然ながら、ロック界の中心的存在となっていたクイーンもそうだ。

 クイーンのメンバーがパンクからの攻撃によって作風を変えた、とまでは言わない。しかし、影響は受けている。パンク的とも言える攻撃的なサウンドによって、ある意味でパンクムーブメントへ回答を示したのだ。

アメリカでの絶賛と楽曲の幅広さ

 アルバムはシンプルなロックで幕を開けるが、全体としては非常に多彩な楽曲を扱っている。というのも、メインソングライターであるフレディとメイに加えて、ロジャー・テイラーとジョン・ディーコンの貢献度がぐぐっと高まっているからだ。本作では核となるような曲が4つほどあるが、各メンバーがそれを均等に作曲しており、4人全員がソングライターというビートルズのような状態になっている(収録曲の項参照)。各メンバーの曲のクオリティは甲乙つけがたい。

 このアルバムは力強いナンバーの貢献度もあって、アメリカで大成功を収めた。現在でもアメリカでは本作を最高傑作とする声が多い。実際にアルバム売上ではオペラ座の夜を超えており、名実ともに世界的バンドになったというわけだ。

アメリカへの意識

 本作後半ではブルース、ポップ、ジャズ、ファンクといった様々な楽曲が収録されている。そこには、アメリカで成功したアーティストなどへのオマージュなども見られる。ポールマッカートニー(#9)、レッド・ツェッペリン(#6)、そして同世代のエアロスミス(#10)など。そして、ラストは本格的なジャズナンバーで締める。

 アメリカではジャズやファンクといった他ジャンルの音楽をロックに取り入れるのが、ある意味で流行になっている。シンプルな楽曲構成と併せて、そこへの意識も少なからずはあるだろう。

 いずれにしても、本作はクイーンのキャリアに残る名盤である。ハードさで言えば、ナンバーワンと言ってもいいかもしれない。クイーンが楽曲の幅を大きく広げ始めた時期の記念すべき作品を、どうぞご賞味あれ。

【動画で試聴】