Oasis(オアシス)まとめ【アルバム,おすすめ,名盤,レビュー】

公開日: : 最終更新日:2016/05/05 音楽

オアシスからノエル・ギャラガーまで


OASIS (rockin’on BOOKS)

プロフィール、音楽性など

 90年代から00年代にかけて、イギリスのロック、ポップの中心にいたのがオアシス。曲調はオーソドックスなロックで、特に聞きやすいメロディーが特徴。そのためか、日本でも結構人気がある。そんなオアシスは、デビュー当初は、ブラーと並んでイギリスのブリット・ポップ・ムーブメントの中心的存在として位置づけられていた。

 オアシスのバックグランドを見れば、まずは60年代から70年代にかけての黄金期のロックの影響がある。ビートルズやローリング・ストーンズ、ボブ・ディランあたり。それから、70年代のパンク。セックス・ピストルズ。さらに、彼らのデビュー数年前に登場したストーン・ローゼズ。これらの影響を受けているのが特徴。曲調は特にストーン・ローゼズやピストルズからの影響が大きい印象。もちろん、アルバムごとにそれも違ってくる。

【ビートルズ、ストーン・ローゼズ、ピストルズからの影響】

 まず、デビュー・アルバム『Definitely Maybe』を聞くと、ストーン・ローゼズのファーストアルバムの影響をモロに受けているのがわかる。オアシスのメンバーがローゼズを好むというのもあるけど、彼らの世代のイギリスのミュージシャンは、もれなくローゼズの影響を受けていると言うのが正しい。それくらい、イギリス国内でのローゼズの存在感は大きい。

  オアシスの中心メンバーはギャラガー兄弟。ボーカルが弟のリアム・ギャラガー、リードギターでソングライティングを行うバンドのリーダーが兄のノエル・ギャラガー。実質的にオアシスを支えているのは兄のノエルなんだけど、初期のオアシスを語る上では弟リアムの存在もかなり大きい。というのも、この頃のリアムの声が素晴らしい。

彼の声質は度々「ジョン・レノンジョン・ライドンの融合」等と表現されてきた。

引用元:リアム・ギャラガー – ライブパフォーマンス – wikipedia

 昔のロックを聞いていないとこの例えはわかりにくいかもしれない。ジョン・レノンはロック史に残る名ボーカリストとしても有名。その声は、鼻づまりが怒鳴ったような声。その一方で、柔らかく優しい声でもある。一方、ジョン・ライドンは声というより歌い方。

 実際のリアムはもっとやわらかい声だけど、確かに影響を感じる。実際、リアム本人は息子に「レノン」と名付けるくらいジョン・レノンが好きだし、兄弟揃ってピストルズが大好き。意識して歌っているところもある。1st収録のRock ‘N’ Roll Starなんかは、ピストルズのHolidays In The Sunからの影響を受けているのがよく分かる。この辺からも、昔のロックから影響を受けたバンドだということがわかる。

 

 

ビートルズの再来と言われたブリット・ポップ時代

Definitely Maybe』(‘94,1st)


Definitely Maybe

 オアシスの1stは、彼らが影響を受けたアーティストの色が濃く出ている。ギャラガー兄弟が良く口にするアーティストは、ビートルズ、セックス・ピストルズ、ストーン・ローゼズといったところ。ザ・スミスやザ・フーなんかの名前もよく出てくる。つまり、イギリス出身のバンドからの影響が強く、オーソドックスなロックを好む。このアルバムでは、例えば#1「Rock ‘N’ Roll Star」なんかは、ピストルズの「Holidays In The Sun」にそっくり。ボーカルのノエルの歌い方も、ジョン・ライドンっぽい。音作りの点で言えば、ピストルズに加えてザ・フーにも似ている。パンク的な荒々しいギターも特徴。

 他にも、#5「columbia」は、彼らはもとよりイギリスのアーティストが敬愛してやまないストーン・ローゼズの曲調。リアムの間の抜けたような、放り投げるような歌唱法は、イアン・ブラウンに似てなくもない。一方で、#2「live forever」#10「slide away」のような美しいメロディーラインを持つオーソドックスな曲も書く。ここにあげた4曲はオアシス屈指の名曲。当然、アルバムのクオリティも高い。この他の曲もとにかく聴きやすく、ビッグ・バンドになることを予感させる作品になっている。

 世間的な評価では、今作はキャリアの中でも最高傑作にあげられることもある。その評価は頷けるが、オアシスのアルバムはどれもクオリティが高く、名作揃い。彼らのバックボーンと共に、UKロックを知るのにおすすめのアルバム。

 

モーニング・グローリー』(‘95,2nd) – 90年代最高のメロディーを持つ、名盤中の名盤!!


モーニング・グローリー

 オアシスのセカンド・アルバムはとにかく売れに売れまくった。イギリス国内だけでも400万枚を超え、これまでに世界で2000万枚以上の売上を記録。アルバムは心地よいメロディーを持った曲が多く、その売上と相まって、「ビートルズの再来」とまで言われた。

 前作との違いは、オリジナリティを確立したところ。前作は音楽性の幅広さがあった反面、影響を受けたアーティストの色が強く出ている曲が多かった。一方、 セカンドでは完全に「オアシスの音」を確立。作品全体の統一感、完成度もより高くなっていて、名実ともにオアシスのベストにあげられる。当時はあまりにクオリティが高く、全曲シングルカットしようかという構想もあったとか。実際にそうであっても疑問はないくらい、個々の曲のクオリティは素晴らしい。初めて聞いて一発でハマる。

 90年代の洋楽アルバムを一つおすすめしてくれと言われれば、『モーニング・グローリー』をあげると思う。より芸術性の高いアルバムを出したアーティスト、技術面で優れたアーティストはたくさんいたし、オアシスよりもアルバムが売れたアーティスト、世界規模で売れたアーティストもたくさんいる。ただ、これだけキャッチーでメロディアス、オーソドックスで大衆性を有したアルバムは同年代で他にはない。もっともっと評価されるべき、素晴らしいアルバム。

  また、音がより大きく、壮大になったのもこのアルバムの特徴。この後、オアシスは音へのこだわりを追求した作品を発表していくことになる。特に、ギターサ ウンドを強調した曲調へと変化していく。初期の柔らかく包み込むような音と美しいメロディー、中期のギターサウンド、その過渡期にあるアルバムと言っても いい。2つの特徴が絶妙なバランスで調合されている。

 洋楽初心者、オアシスを初めて聴く人、ロック初心者、すべてにぜひともおすすめしたい、名盤中の名盤!!

 

⇒page2「理不尽な酷評を受け続けた中期のオアシス」

1 2 3 4

関連記事

名盤で振り返るデヴィッド・ボウイ

あらゆるジャンルを踏襲 世界一影響力のあるミュージシャン『ジギー・スターダスト』 「世界で最も影響力

記事を読む

『Rocks/ロックス』(Aerosmith/エアロスミス)を聞け!

ハードロックの名盤!90年代のエアロスミスとは一味違う! 『ロックス 』

記事を読む

洋楽ロックのまとめ【名盤/おすすめアルバム/歴史・年表】

 ukロック中心に、60年代から21世紀まで、名盤やおすすめアルバム、ランキング、年表などを紹介。も

記事を読む

名盤で振り返る世界のロックの歴史(3) – 90年代

ニルヴァーナ、ストーン・ローゼズから レッチリ、オアシスまで『最強版ロックの50年、究極の500枚』

記事を読む

名盤で振り返る世界のロックの歴史(2) – 70年代ハード・ロック

70年代 - プログレッシブ・ロックとハード・ロック 『最強版 ロックの50年、究極の500枚 』も

記事を読む

ボストンまとめ【アルバム,おすすめ,名盤,レビュー】

天才トム・ショルツ率いる「プログレ・ハード」の代表的バンド『ボストン』 プロフィール、音楽

記事を読む

アイアン・メイデンまとめ【アルバム,おすすめ,名盤,レビュー】

NWOBHM,HR/HMの雄『アイアン・メイデン読本 (BURRN!叢書) 』アイアン・メイデンのプ

記事を読む

名盤で振り返る世界のロックの歴史(4) – 00年代(21世紀)

オルタナティブ・ロックの群雄割拠 『最強版 ロックの50年、究極の500枚 』もくじ【21世紀のロッ

記事を読む

『Singing Bird』(稲葉浩志)の感想

4年ぶり5作目のソロ・アルバムは、これまでで最も自然体な作品! 『Singing

記事を読む

『チェイシングイエスタデイ』(ノエル・ギャラガー)

ノエル・ギャラガー、待望のセカンド・アルバムが2015年2月25日発売決定!

タイトルは『Chasing Yesterday|チェイシング・イエスタデイ』!

記事を読む

Message

メールアドレスが公開されることはありません。

本当に「優れた」企業の見つけ方

「株価」に含まれる膨大な情報 『投資家が「お金」よりも大切に

『投資家が「お金」よりも大切にしていること』感想

お金に対するマイナスイメージを払拭! 『投資家が「お金」より

『ドナルド・トランプ 劇画化するアメリカと世界の悪夢』レビュー・感想

<巷のトランプ関連本の中では出色の内容!> 1、時代が後押し押

→もっと見る

  • 野村ノート (小学館文庫)
    新・野球を学問する (新潮文庫)
    パ・リーグがプロ野球を変える 6球団に学ぶ経営戦略 (朝日新書)

    サッカープロフェッショナル超観戦術
  • ベストセラー小説の書き方 (朝日文庫)

    シナリオの基礎技術
    使い方の分かる類語例解辞典

    冲方式ストーリー創作塾
  • ダ・ヴィンチ渾身 本気で小説を書きたい人のためのガイドブック (ダ・ヴィンチ ブックス)
    あなたも作家になれる
    「新人賞が獲れる!」小説原稿執筆の手順
    スーパー編集長のシステム小説術―才能なんていらない!
PAGE TOP ↑