映画監督「北野武」のまとめ・年表

2017年10月20日

Kitano par Kitano: 北野武による「たけし」 (ハヤカワ・ノンフィクション文庫)
 

 映画監督「北野武」のまとめ・年表 – もくじ

  • 衝撃のデビュー作と国際的評価の獲得
    • その男、凶暴につき
    • ソナチネ
  • 事故からの復活。「世界の北野」へ。
    • キッズ・リターン
    • HANA-BI
    • 菊次郎の夏
  • アメリカ進出と国内でのヒット作誕生。
    エンターテイメント3部作の時代。

    • BROTHER
    • Dolls
    • 座頭市
  • 自己投影の3部作。大学教授就任と功労賞の時代。
    • TAKESHIS’
    • 監督・ばんざい!
    • アキレスと亀
  • 原点回帰。アウトレイジシリーズの誕生。
    • アウトレイジ
    • アウトレイジビヨンド
    • 龍三と七人の子分たち
    • アウトレイジ最終章

 北野監督まとめ記事等

 

衝撃のデビュー作と国際的評価の獲得。

 「その男、凶暴につき」(89年8月12日公開)

その男、凶暴につき [DVD]

  • 監督:北野武、脚本:野沢尚
  • 出演者:ビートたけし、白竜、川上麻衣子
  • 音楽:久米大作
  • 当初は深作欣二監督、ビートたけし主演、野沢尚脚本という予定のところ、紆余曲折あって自らメガホンを取ることになり、監督デビューを果たした。

■後の名作「HANA-BI」へとつながる、記念すべき監督第1作目!

ソナチネ」(1993年6月5日公開)

ソナチネ [DVD]

■北野武ファンに人気の、国際的評価を得た映画「ソナチネ」

1994年
  • 8月2日……バイク事故を起こして重症。その後半年間の休養を余儀なくされる。
  • 今、振り返ってみると、仕事のしすぎで神経がぴりぴりして、へとへとになってたってこともあると思う。新境地を拓くなんて不可能だと思ったし、堂々巡りをしてるような気分だった。(中略)なにか新しいこと、新鮮な空気を探し求めてた。(中略)少しずつ、重要な局面に近づいていったんだね。限界に達してたんだろうな。で、ミニバイクに乗って。事故起こして、転倒して……。
    (「Kitano par Kitano: 北野武による「たけし」 (ハヤカワ・ノンフィクション文庫) 」より)
  • この頃はね、もう私生活もみんな……仕事も過渡期であったり……テレビのタレントとしてのだいたいのとこは、みんな終わっちゃった感じがあって。人気はあるんだけど、これだという番組は、みんなやめてたとこで。
    (「物語 」より)

事故からの復活と北野映画黄金時代。「世界の北野」へ。

キッズ・リターン」(1996年7月27日公開)

キッズ・リターン [DVD]

  • 「キッズ・リターン」は、一生心に残るような経験を描いた映画だね。撮影中は、タイムマシンに乗ってるような気分だったよ。事故を起こして、そのあと動けなくなって。「キッズ・リターン」は、そんな俺の社会復帰の映画になったんだ。
  • 救いの、償いの映画になった。新しい出発の印になる、シンプルな映画にしたかった。人を楽しませて、芸術的にもある程度のレベルに達したもので、できることなら世界の評論家たちから評価されたいと思ってたの。
    (「Kitano par Kitano: 北野武による「たけし」 (ハヤカワ・ノンフィクション文庫) 」より)

HANA-BI」(1998年1月24日公開)

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■カンヌでグランプリを受賞した傑作「HANA-BI」!

  • 「HANA-BI」で金獅子賞をとったことで、いろんなことが変わったよ。みんなが俺のことを本当の監督として見はじめるようになったもん。それに、事故を起こす前は、多かれ少なかれ、俺には自殺願望があったような気がする。(中略)死という考えに直面しながらも、すべてから逃げてたんだよね。「HANA-BI」では逆に、死っていう運命を受けいれようとした。(中略)自分の抱える不安や怖れと向き合って、それを手なづけていく方法を見つけられたんだよ。
  • 「HANA-BI」がどれだけ俺の再スタートを助けてくれたか(中略)この映画を撮ることが、新しい出発になるって感覚はあったね。そのチャンスをつかむべきだって。
    (「Kitano par Kitano: 北野武による「たけし」 (ハヤカワ・ノンフィクション文庫) 」より)
  • 絵でいえば、俺の前の映画なんかは、ほとんど印象派っていうか、印象派を飛び越えちゃって、コンテンポラリーのマヌケなやつみたいな(中略)「HANA-BI」は、やや、印象派のいいとこに戻ったって感じ、あるかもわかんないね。
    (「物語 」より)

菊次郎の夏」(1999年6月5日公開)

菊次郎の夏 [DVD]

  • 監督・脚本:北野武
  • 出演者:ビートたけし、関口雄介
  • 音楽:久石譲
  • 国際映画祭での上映:カンヌ国際映画祭コンペティション部門
    (※パルム・ドールの最有力候補に挙げられるも、惜しくも受賞を逃す)

■北野武が描くおっさんと少年のロードムービー

  • 「HANA-BI」が成功に終わったあと、”クール”すぎたり、いかにも暴力的な映画からは少し距離を置いて、もっと曖昧な映画を作りたいって思ったんだ。たけしには、心温まるような、子供時代の話なんか撮れっこないだろうって思ってた人たちは、この「菊次郎の夏」を観て驚いただろうね。コマーシャル的にどうなんだっていう、試験的な作品でもあった。
  • 1999年にカンヌ映画祭で上映されたときは、クローネンバーグが審査委員長だったんだよね。デヴィット・リンチがものすごく気に入ってくれたらしいと聞いたときは嬉しかったな。審査員の中には、「菊次郎の夏」がグランプリになるんじゃないかって言ってくれた人までいたんだけど、その希望は叶わなかったね。
    (「Kitano par Kitano: 北野武による「たけし」 (ハヤカワ・ノンフィクション文庫) 」より)
  • 「今度の映画はボブ・ディランがアコースティック・ギターからエレキ・ギターに持ち替えたときなんだ」って言い張ってるんだけど
    ※参考:「ボブ・ディラン-エレクトリックへの転換」(wikipedia)
  • 商業映画のふりをしてどうやって、そおっと汚くアートをやってほくそ笑むかっていう作戦に出ようかと思ってるんだけどね(笑)。アートのふりした商業映画っていっぱいあるじゃない? だからその逆をやろうかなあと思ってる
    (「武がたけしを殺す理由 」より)