「カイロ団長」(宮沢賢治)のあらすじ・レビュー

2014年9月20日

カエルの世界のブラック企業「カイロ団」のお話!

新編 銀河鉄道の夜 (新潮文庫)

もくじ

「カイロ団長」のあらすじ

  あるところにアマガエルたちが住んでいました。彼らは植物の種を集めてお花畑をつくったり、石や苔を集めたり、庭造りをして暮らしていました。お日様と共に目を覚まし、毎日気持ちよく仕事をしていました。そんなある日の仕事帰り、アマガエルたちは桃の木の下に新しいお店を見つけました。そのお店にはトノサマガエルがおり、「舶来ウイスキー」とありました。

 アマガエルたちは珍しがってウイスキーを注文し、すぐに酔っ払って気持よくなり、次から次へと注文をしていきます。完全に酔いつぶれてしまったところで、トノサマガエルが豹変します。酔って記憶の無いのをいいことに、何百杯分もの金を請求したのです。お金が足りないのを見ると「警察へ突き出す」と脅し、勘定と引き換えにアマガエルたちに子分になるよう命令しました。

 トノサマガエルは子分のアマガエルたちを「カイロ団」と名付け、木や種や石を集めさせます。トノサマガエルの命令は「木の枝を千本」「花の種を一万粒」などあまりにきついものでしたが、アマガエルたちは一生懸命仕事をやり遂げます。しかし、「石を数千kg持ってこい」という命令についに音を上げます。

 そこで、小動物の国の「王さま」が新しいルールを発表します。そのルールとは、「人に仕事を命令するときは、命令する者の体の大きさを、命令される者の体の大きさで割り、そこで出た数字を命令した仕事に掛ける。そこで出た仕事の量を、命令するものが自分で実際にやってみる」というものでした。つまりは、「仕事を誰かに命令する場合、自分でできる仕事量でなければならない」ということです。

 

 このルールを破ったものは鳥の国へ引き渡されると聞き、トノサマガエルは青ざめ、死に物狂いで石を運びます。しかしできるはずもなく、ヘトヘトになって倒れこんでしまいます。アマガエルたちはそれを見て大笑いしていましたが、そのうちなんだか悲しい気持ちになり、みな黙りこんでしまいました。

 そこで再び王さまから発表があります。今度は「すべての生き物は弱い存在であり、決して憎んではならない」というルールでした。それを聞いて、アマガエルたちはトノサマガエルを介抱し、トノサマガエルもこれまでの事を侘びます。それからは、アマガエルたちは以前のように、毎日気持ちよく仕事をして暮らしていきました。

「カイロ団長」

Hyla japonica / 日本雨蛙(ニホンアマガエル) by TANAKA Juuyoh (田中十洋)

「カイロ団長」の解説・考察

coming soon……

 

参考文献

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