「3-4-3」と「4-2-3-1」で何が変わる?フォーメーションから見る日本代表の敗因!

2017年11月8日

世界の主流が4バックの中、超攻撃的な3-4-3を標榜したザック。

サッカープロフェッショナル超観戦術

参考:

もくじ

 

ザッケローニが目指していた「3-4-3」のポイント

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引用(フォーメーション作成):サッカーフォーメーション図作成! My Formation

【3-4-3のポイント】
  • ザッケローニ監督が目指していたフォーメーション
  • セリエA優勝時にも採用していた攻撃的フォーメーション

(攻撃面)

  • 前線に3人、中盤も4人で攻撃に人数をかけられる
  • フィールド上に均等に選手を配置しているので、細かいパス回しがしやすい
  • FW3枚を生かした中央突破、サイドハーフによるサイド攻撃など、攻撃のバリエーションが多彩

(守備面)

  • DF3枚のため、サイドに隙が生まれやすい
  • カウンターを受けた際に数的不利に陥りやすい

 

 

 3-4-3は「超」がつくほどの攻撃的フォーメーションです。ただ、守備のリスクが大きいこともあって、最近はあまり使用されていません。日本が目指していたのは、ボールキープと細かいパス回しによる「ポゼッションサッカー」ですが、それに最適なフォーメーションが他にもあります。

 例えば、バルセロナが採用している4-3-3のフォーメーションです。DFが4枚で守備面の不安を解消しつつ、パス回しに最適な形です。攻撃的でありながら、バランスは良いです。参考までに4-3-3も見てみましょう。

 

バルセロナが使っている「4-3‐3」という選択肢もあった?

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引用(フォーメーション作成):サッカーフォーメーション図作成! My Formation

【4-3-3(4-1-2-3)】
  • バルセロナが採用しているフォーメーション
  • ポゼッションサッカー(ボールキープとパス)に有利なフォーメーション

(攻撃面)

  • FW3枚と攻撃的MF2枚で多才な攻撃が可能
    両WGによるサイドアタック、FW3枚での中央突破、MFのパス・飛び出しなど)
  • SBとWGでのサイドアタックが可能

(守備面)

  • DFが4枚いるために、守備の際には数的優位をつくりやすい
  • 余ったDFでカバーリングができる
  • 中盤のサイドにスペースができてしまい、そこを攻められやすい
  • 守備的MFへの負担が大きい

 

 ザッケローニ監督が3-4-3にこだわったのには、守備の負担を日本人のスピードとスタミナでカバーし、格上相手にも点を取るという狙いがあったからです。しかし、それが完成することなく、WC本番では4-2-3-1のフォーメーションを使用しました。この4-2-3-1というフォーメーションは、実は4-3-3(4-2-1-3)から派生したフォーメーションです。

 ここで見てきた4-2-1-3から、WGの選手を中盤に下げると4-2-3-1になります。前線のサイドにスペースを作る意味と、中盤のサイドにできたスペースをp埋める意味があります。ここからは、そのフォーメーションを見て行きましょう。

 

 

サイドのスペースがポイントの「4-2-3-1」

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引用(フォーメーション作成):サッカーフォーメーション図作成! My Formation

【4-2-3-1】
  • 中盤の数が多い
  • 守備的MFが2枚
  • 守備力重視のフォーメーション

(攻撃面)

  • 前線の両サイドを利用した攻撃展開
    トップ下やサイドハーフの前線への飛び出し、サイドハーフとサイドバックによるサイド攻撃
  • サイドハーフにかかる負担が大きい
  • ワントップが孤立しがちになる。フィジカルや個の力も必要
  • サイドが機能しないと、攻撃が停滞する

(守備面)

  • 基本的に守備は安定的
  • 中盤の人数を生かしたプレッシング(そこからのカウンター)

 

 4-2-3-1は守備重視のフォーメーションです。ただ、中盤でのパス回しはしっかりできます。あとはサイド攻撃、トップ下やサイドの選手の前線への飛び出しが肝心です。これができないと、いつまでたっても点は取れません。

 結果論になってしまいますが、日本代表はこのフォーメーションで3試合2得点、失点も6と、結果を残すことはできませんでした。4-2-3-1の特徴と合わせて、どこがまずかったのか考えていきましょう。

 

日本代表の敗因を分析

守備面でのポイント

 相手チームのフォーメーションはこのさい無視して、試合を見ていて思ったのは、守備的なフォーメーションですが、中盤のサイドを攻められるシーンが多かったことです。ここからまずわかるのは、

 

  • DFラインが下がりすぎていて、中盤のサイドに余計なスペースを与えてしまった

 

 ということです。特にこれは、初戦で現れていました。先取点を取ってからしばらくは良かったものの、日本は次第に守りに入って消極的になります。そのために、中盤のサイドにスペースを与えてしまったのです。

 

 

 一方、コロンビア戦は結果は4失点ながら、初戦よりもずっといい戦い方をしていました。失点の原因は、前半に積極的に点数を取りにいったため、後半に疲労が出てきたことです。そして、ハメス・ロドリゲスがタイミングよく投入されたことでしょう。

 仮に一度でも日本がリードできていたら、守りを固めるなど戦い方はいろいろ考えられたでしょう。しかし、日本は追加点をなかなか取れません。尚且つ、勝たなければ敗退という状況ですので、ディフェンダーが疲れ果ててでも攻め続けるしかありませんでした。

 

攻撃面でのポイント

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 攻撃面では、初戦は全くと言っていいほど機能していませんでした。サイドアタックは何度か見られたものの、決定的なシーンは少なかったです。4-2-3-1はとにかくサイド攻撃をしないと機能しません。さらに、サイドハーフにかかる負担が大きいです。この辺を頭にいれつつ、WCでの戦いを見ていくと、まず言えるのは

 

  • 日本代表は両サイドハーフの選手に問題があった

 

ということです。左は香川選手、右は岡崎選手が多く起用されていました。初戦では、この2人が前線に出て来るシーンはほとんどありませんでした。香川選手は攻撃的な姿勢が全く見られませんでしたし、岡崎選手は初戦でシュート0本です。

 一方、サイド攻撃については、右サイドは機能していたでしょう。この大会で絶好調だった内田選手は、時折前線に上がってきて、惜しいシュートを何度か放っていました。初戦から最終戦まで、しっかり機能していたと思います。一方、左サイドの長友選手は、初戦はほとんど顔を出しませんでした。最終戦でようやくらしさが出てきましたが、時すでに遅しです。これは、守備が苦手な左サイドハーフの香川選手の影響とも言われています。まとめますと、

 

  • 右サイドは機能していた(特に内田選手)
  • 左サイドは、香川選手の不調のために、後ろの長友選手への負担も大きくなり、機能していなかった
    ※最終戦は積極性を取り戻し、前線に顔を出すシーンも増加

 

となります。コロンビア戦の積極性が初戦で出ていれば、今大会の結果は変わっていたでしょう。攻撃は最大の守備とも言いますが、コートジボワール戦では、積極性を失ったことで逆転されてしまったのです。

 

おわりに(サッカーのフォーメーションや戦術は面白い!)

 野球の本はよく読むのですが、サッカーの本はまったく読んだことがなく、戦術はちんぷんかんぷんでした。今回のワールドカップはこれまでで一番期待していただけに、ショックが大きく、サッカーの戦術についてきちんと勉強してみようと思いました。

 そこで早速、記事の最初で紹介している本を購入。読んでみると、かなり基礎的な部分からフォーメーション、システム、戦術を学ぶことができ、サッカーを見る目が変わりつつあります。

 

 ただ、フォーメーションだけでもかなりの数があり、この記事を書くだけでもだいぶ時間がかかってしまいまいた。あくまでサッカーのフォーメーションや戦術について初心者ですので、間違っているところもあるかと思います。ただ、しっかり分析をしていくと、素人でもなんとなく敗因が見えてくるものです。

 野次や文句を言うだけのスポーツ観戦は嫌な性格なので、これからもサッカーについてちょっとずつ勉強して行こうと思っています。

 

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