『ゴジラ対デストロイア』(1995)の感想

平成シリーズ最後の作品!実質的な最終作!

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『ゴジラ対デストロイア』の基本情報・あらすじ

【基本情報】
  • 公開:1995年12月9日
  • ハリウッド・リメイク「GODZILLA」(1998)を前に、ゴジラの最終作として制作
  • 平成ゴジラの最後の作品

 

【あらすじ】

参考:ゴジラvsデストロイア – WikipediaゴジラVSデストロイア | Movie Walker

  香港に突如姿を現したゴジラは、体が赤く輝き、体内の核融合が活発になり、爆発寸前の状態だった。一方日本では、水族館の魚が突如白骨化するなど、湾岸地域で原因不明のトラブルが発生。40年前にゴジラを海の底に葬った兵器「オキシジェン・デストロイア」との関連性が明らかになる。オキシジェン・デストロイアによって古生代の甲殻類が目を覚まし、異常な進化を遂げた生物デストロイアが誕生する。

 デストロイアは湾岸の工事現場で人を襲い、徐々に巨大化、集合体となって湾岸地域を破壊し始める。そこで人々は、ゴジラとデストロイアを戦わせることにする。

 かつてゴジラを倒した兵器、兵器を開発した芹沢博士のかつての恋人、その親族の研究者、兵器から生まれたデストロイア、そしてゴジラ。いろいろなものを巻き込みつつ、人間が生み出したゴジラと、ゴジラを倒すための兵器から生まれたデストロイアが戦う。

 

 

初代ゴジラを意識した作品!見どころは香港と湾岸地域!

 

  • オープニングは香港、メインの戦場は湾岸地域

 この作品で一番の見どころは、オープニングと言っていいかもしれません。オレンジ色のネオンきらめく香港の港(香港仔 – Wikipedia)に、体内で核融合を起こし、爆発寸前で赤く輝くゴジラが登場するシーンは見ものです。香港アプローチ(啓徳空港 – Wikipedia)でおなじみ、商店街の上をジャンボ機が飛び交うシーンなども挟み、オープニングは非常に面白く、盛り上がります。

  また、湾岸地域をメインに据えてあり、品川駅周辺、東京ビッグサイト天王洲アイルなどが登場します。今と比べると臨海地区の開発はまだまだ進んでおら ず、殺風景なところも多いです。ただ、その殺風景な感じが、平成ゴジラの最終作で、ゴジラが死ぬという本作の雰囲気にマッチしています。

 

  • 初代ゴジラとオキシジェン・デストロイア

 第一作でオキシジェン・デストロイアを開発し、ゴジラとともに海に沈んだ芹沢博士、その元恋人である山根恵美子(初代ゴジラのヒロイン)が登場。彼女の甥っ子で大学生の、若き研究者「山根健吉」もゴジラ対策に参加(参考:ゴジラvsデストロイア –  キャスト Wikipedia)

 本作に登場するデストロイアは、古代に生息していた甲殻類であり、かつて使用されたオキシジェン・デストロイアの影響で目を覚まして、異常進化した生物。口から「オキシジェン・デストロイア」と同じ効果を持つ物質を吐き出すため、最終的にはゴジラを倒すための最終兵器として利用される。

 このように、本作ではメインにあるのが「オキシジェン・デストロイア」であり、初代ゴジラとのつながりを意識してつくられている。

 

  • 集合体であるデストロイア

 本作に登場するデストロイアは、これまでのゴジラに出て来る怪獣とはある点で大きな違いをもっています。それは、ミクロの生物が成長し、集合体となるという点です。始めは水族館の水槽内に小さな生物として登場、次は湾岸の工事現場に2メートルほどの生物として登場、人を襲い始めます。ちょうどエイリアンを想像すればいいかと思います。そして、最終的にはさらに巨大化、集合体となり、怪獣となってゴジラと戦います。

 かつてゴジラを倒した兵器、そこから生まれた新たな生物が再びゴジラに立ち向かうというわけです。

 

  • 立ち位置があいまいなゴジラ/造形が陳腐なデストロイア

  ゴジラは平成シリーズ全体の傾向とも言えますが、ゴジラが敵なのか味方なのか、非常に曖昧になっています。最初は厄介者として登場しますが、人々がデストロイアに手を焼くと、今度はゴジラに助けを求めるようになります。ゴジラの子供が出てきて、デストロイアと戦ったりもします。こうなるともう訳がわかりません。結局は、人間が自らつくり出したもの(核兵器、ゴジラ、オキシジェン・デストロイア)に振り回されて終わるということになります。

 一方、デストロイアの陳腐さもマイナスポイントです。特に小型サイズの時の造形はおもちゃのようで、見ていて冷めてしまいます。また、動きや造形が「エイリアン」そのもの、エイリアンと比べるとあまりにリアルさに欠けます。巨大な生物はリアルに作ってあるだけに、この辺は勿体無いです。

 

 ゴジラファンとしては観ておくべき作品ですが、ファンでないならばわざわざ見る必要は無いでしょう。どうせなら初代ゴジラ、平成第1作、ビオランテなどをおすすめします。ただし、そこまでひどい作品ではなく、たまたま見たとしてもそれなりに楽しめるかと思います。
 個人的には、この作品ではゴジラの姿が美しいです。爆発寸前で赤く輝くゴジラ、オープニングでの香港の町並みとのマッチ、開発途上の湾岸地域での戦い、そして最後に真っ白な灰になって消えていくゴジラ。作品全体に渡って、ゴジラがとても綺麗に撮られています。映像美です。

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